「エンジニアって本当に稼げるの?」 「未経験からだと給料は安い?」 「どんなスキルを身につければ年収が上がるの?」
この記事では、未経験エンジニアの初任給から、職種別・年齢別・キャリア別の年収まで、実体験と統計データをもとにわかりやすく解説します。
- 未経験からエンジニアになった場合の初任給
- キャリア別|年収の推移と上げ方
- 年齢別のエンジニア年収(国の統計+筆者の実感)
- 職種別エンジニア年収|どんな働き方が高収入?
- 年収を上げるためのスキルと戦略
- よくある質問(Q&A)
- まとめ|未経験でも年収は後から伸ばせる!
未経験からエンジニアになった場合の初任給
雇用形態別の初任給(SES・自社開発など)
未経験からエンジニアになった場合、どの雇用形態で働くかによって初任給は大きく異なります。ここでは、代表的な3つの雇用形態とそれぞれの初任給目安を比較してみましょう。
✅ SES(客先常駐型)
- 初任給の目安:月給20万〜23万円程度
- 年収:約280万〜320万円前後
特徴:
- クライアント先に常駐して働くスタイル
- 案件内容やスキルによって配属先が変わる
- 教育体制は企業によって差が大きい
注意点:
- 案件ガチャのリスクがある(簡単なテスト業務ばかりになることも)
- 正社員でも「技術が身につきにくい環境」の場合は要注意
✅ 自社開発企業
- 初任給の目安:月給25万〜30万円程度
- 年収:約350万〜400万円前後
特徴:
- 自社プロダクトやサービスを開発・運用する
- 長期的な目線で開発に関わりやすい
- 開発スキル・設計力・チーム開発が学びやすい
メリット:
- 技術志向の強い会社が多く、エンジニアとして成長しやすい
- 教育制度や技術書購入補助など、学習環境が整っている場合が多い
✅ 受託開発企業
- 初任給の目安:月給23万〜28万円程度
- 年収:約320万〜380万円前後
特徴:
- クライアントからの依頼を受けてシステムを開発する
- 案件ごとにプロジェクトが変わるので多様な技術に触れられる
- スケジュールが厳しい案件もあり、納期との戦いになりやすい
メリット・デメリット:
- 現場経験は積みやすいが、短納期案件は負荷が高くなることもある
▶️ 雇用形態別 初任給・特徴まとめ
雇用形態 | 月給目安 | 年収目安 | 向いている人 |
---|---|---|---|
SES | 20万〜23万 | 約300万円 | まず現場経験を積みたい人 |
自社開発 | 25万〜30万 | 約350〜400万円 | 腰を据えて技術を磨きたい人 |
受託開発 | 23万〜28万 | 約320〜380万円 | 幅広く経験したい人 |
📌 ポイント:
- 初任給の高さよりも「どんなスキルが身につくか」が重要
- ブラックSES企業に入らないためには、学習+ポートフォリオの準備がカギ
- 雇用形態はキャリアの入り口。経験を積んで、自分に合った働き方へ進もう
未経験からエンジニアを目指す場合、まずは何を学び、どのように行動すべきかを明確にすることが重要です。
▶️ 未経験からエンジニアになる完全ロードマップ|学習と転職の全手順
スタートが低くても伸びる理由
未経験からエンジニアになった場合、初任給は決して高くありません。月給20万〜25万円、年収にすると300万円前後が一般的です。
しかし、エンジニアという職業は「スタートが低くても、その後にしっかり伸びる」業界です。ここではその理由を解説します。
✅ 理由①:スキルと経験が“給与に直結”する職種だから
エンジニアの給与は「勤続年数」ではなく、スキル×経験=市場価値で決まる傾向が強いです。
- JavaやPython、クラウド(AWS)などの技術が扱える
- チーム開発や設計・要件定義に関われる
- GitやSQL、API連携といった現場スキルに精通している
こうしたスキルを身につけることで、転職やフリーランス化で年収アップを狙いやすくなります。
✅ 理由②:3年で“中堅扱い”されるスピード感
IT業界では「3年の実務経験=即戦力」と評価されることが多く、短期間で年収を大きく上げやすいのが特徴です。
- 初任給:月20万円 → 3年後:月35万円(年収400万〜500万円)
- 転職により100万円以上年収が上がるケースも珍しくない
- 実務2〜3年目でエージェントからのスカウトが増える
これにより、20代でも年収600万円台に到達することは十分可能です。
✅ 理由③:副業・フリーランスという道もある
スキルを身につければ、会社員として働くだけでなく副業やフリーランスという選択肢も増えます。
- 副業で月5〜10万円の収入を得る
- 実務3年でフリーランス化し、月単価70万〜90万円も可能
- Web制作やアプリ開発で独立する人も
「複数の収入源を持てる」のはエンジニアという職種の大きな魅力です。
📌 ポイントまとめ:
- エンジニアは実力主義。スキル次第で年収はすぐに伸びる
- 初任給が低くても、3年以内に大きなジャンプアップが可能
- 転職、副業、フリーランスなど収入を伸ばす選択肢が豊富
キャリア別|年収の推移と上げ方
1〜2年目:年収300〜400万円|“土台作り”の期間
未経験からエンジニアとして働き始めた最初の1〜2年は、年収300〜400万円前後が一般的です。
この時期は「年収を伸ばすこと」よりも、今後の成長を左右する“土台作り”に集中すべきタイミングです。
✅ 業務の中心はテスト・運用・簡単な実装
この時期に任される業務の例:
- テストケースの作成・実施
- HTML/CSSを使った簡単なフロント実装
- フォームのバリデーションやAPIの呼び出し処理
- バグ修正、ログ確認、SQLでのデータ抽出
業務内容は地味に感じるかもしれませんが、「現場で使われている技術」や「開発の流れ」への理解が深まる大切な時期です。
✅ この時期に身につけたい基本スキル
1〜2年目で習得しておきたいスキルは以下の通りです:
- Git/GitHubによるバージョン管理
- Linuxの基本操作
- SQLを使ったデータの読み書き
- HTML/CSS/JavaScriptなどのフロント基礎
- JavaやPHPなどの業務系言語
これらのスキルを早期に習得できれば、3年目以降のキャリアで一気に差がつきます。
✅ 学習と実務のバランスが大切
実務で学べることには限界があります。業務外でも学習時間を確保し、スキルを積極的に伸ばすことが、次のキャリアステップへの近道です。
- 書籍や動画教材でフレームワークの基礎を学ぶ
- ポートフォリオ制作で自分のコードを実装してみる
- QiitaやZennなどでアウトプットする習慣をつける
✅ 年収はスキルと成果に比例する
この時期の年収は、企業やスキルレベルによって差がつきます。
タイプ | 年収の目安 | 特徴 |
---|---|---|
SES系(常駐) | 約300万 | スタートラインが低めだが案件次第で変動 |
自社開発 | 約350万 | 比較的高めだが、入社難易度も高い |
学習+ポートフォリオあり | 約380万〜 | 実績があると初年度から高めの提示もあり |
📌 ポイントまとめ
- 初期は地味な業務が多いが、現場経験が何よりの学び
- 学習を継続し、2〜3年目で“実務で通用するスキル”を目指す
- 成長次第で、年収アップのチャンスは早期に訪れる
3〜5年目:年収400〜600万円|“キャリアの分岐点”
エンジニアとして3〜5年の実務経験を積むと、年収は400万〜600万円が目安となります。
この時期は「初級エンジニア」から「中堅〜上級エンジニア」へと進化するキャリアの分岐点です。
✅ 担当領域が広がり、役割もステップアップ
3年目以降は、以下のような業務に関わる機会が増えます:
- 設計・要件定義など、上流工程への参加
- 開発リーダー補佐やメンターとしての役割
- クライアントとの技術的な調整、仕様レビュー
- 複数人でのチーム開発やマネジメント経験
実務経験が評価され始めるタイミングでもあり、「任される仕事の質と量」が収入に反映されやすくなります。
✅ この時期に身につけたいスキル・実績
- Webフレームワークの深い理解(Spring Boot / Laravel / React / Vue.jsなど)
- 設計スキル(クラス設計、DB設計、ER図、シーケンス図の作成)
- クラウド基盤の構築経験(AWS/GCPでのインフラ設計)
- コードレビューやチーム内のナレッジ共有
ここまでのスキルが揃えば、自社開発企業や高単価の転職先からスカウトが届くことも珍しくありません。
✅ 年収を伸ばすための現実的な選択肢
施策 | 内容 | 年収への影響 |
---|---|---|
転職 | 経験3〜5年での転職が年収アップの王道 | 50〜150万円アップも |
副業 | スキルを活かして収入源を増やす | 月5〜10万円の追加収入 |
資格 | AWS、応用情報、PMPなどで評価されやすく | キャリアチェンジに有効 |
このタイミングでの行動が、その後のキャリアに大きく影響します。
✅ キャリアの方向性を明確にするタイミング
3〜5年目は、「今後どんなエンジニアになりたいか」を考える良い機会でもあります。
- スペシャリスト型(技術を深める)
- ジェネラリスト型(幅広い技術とビジネス理解)
- マネジメント型(PL/PMを目指す)
方向性が定まれば、「今学ぶべき技術」や「選ぶべき職場」も明確になります。
📌 ポイントまとめ:
- 経験3〜5年目は、実務とスキルの掛け算で年収が大きく伸びる時期
- 転職・副業・資格などを活用し、収入アップのチャンスを逃さない
- キャリアの方向性を明確にし、専門性や立場を戦略的に選んでいく
5年目以降:年収600〜1000万円以上|“専門性かマネジメントか”を選ぶ時期
エンジニアとして5年以上の実務経験を積むと、年収は600万円〜1000万円以上を目指せるステージに入ります。
このフェーズでは「キャリアの方向性」によって収入の伸び方や仕事内容が大きく分かれていきます。
✅ 5年目以降に求められる役割
この段階では、以下のようなポジション・役割が増えてきます:
- プロジェクト全体の技術設計・技術選定
- 若手エンジニアの育成・マネジメント
- クライアントとの折衝や見積もり・要件定義
- チームリーダー・プロジェクトマネージャー(PM)としての責任ある立場
スキルだけでなく「チームへの貢献度」や「ビジネス的視点」も評価の対象となります。
✅ 年収600万円超えを実現する2つの方向性
年収をさらに上げるためには、以下の2つのキャリアルートから自分に合った方向を選ぶことが重要です。
● スペシャリスト型(技術を深掘り)
- インフラ、セキュリティ、クラウドアーキテクト、データエンジニア、AIエンジニアなど
- 高単価な案件に関わりやすくなる
- 最新技術のキャッチアップ力と深い知見が求められる
想定年収:600万〜900万円
● マネジメント型(チームを率いる)
- テックリード/PM/CTO候補など
- プロジェクト進行、クライアント折衝、メンバー育成を担う
- 技術+コミュニケーション+ビジネス視点が重要
想定年収:700万〜1000万円以上
✅ フリーランスという選択肢も
5年目以降の実力がついたエンジニアであれば、フリーランスとして独立するという選択も現実的です。
- 月単価:70万〜100万円以上の案件も多数
- 自由な働き方と高い収入が両立可能
- スキル×実績×営業力が問われる
📌 ポイントまとめ:
- 5年目以降は「何ができるか」+「どう貢献できるか」で収入が決まる
- 技術特化 or マネジメントでキャリアの方向性を明確にすることが重要
- フリーランスとしての独立も選択肢に入る
年齢別のエンジニア年収(国の統計+筆者の実感)
20代・30代・40代でどう変わる?
エンジニアの年収は「スキル」や「経験」に大きく左右されますが、年齢によって求められる役割や年収の伸び方にも違いがあります。ここでは、20代・30代・40代それぞれのフェーズにおける特徴と年収の目安を解説します。
✅ 20代|スキルを積む“成長期”|年収:300万〜500万円
特徴:
- 実務経験の有無で年収に差が出やすい
- 未経験であれば300万円前後からスタートが一般的
- 実務経験2〜3年で400万円台へ到達可能
ポイント:
- 学習と実務を両立しながら「市場価値の高いスキル」を着実に習得することが重要
- キャリア初期にしっかり土台を作ると、30代での年収の伸びが加速
✅ 30代|キャリアの転機となる“飛躍期”|年収:450万〜700万円
特徴:
- 技術力だけでなく「プロジェクト遂行力」「ビジネス理解」も評価対象になる
- 転職や昇進で年収が大きく伸びるタイミング
- マネジメント or スペシャリストの選択が求められる
ポイント:
- 設計・要件定義・リーダー経験があれば、高年収ポジションへの転職も可能
- 副業やフリーランス化も現実的な選択肢となる
✅ 40代|専門性とマネジメントで“収益化”する時期|年収:600万〜1000万円以上
特徴:
- 若手と同じ開発スタイルではなく、価値を出す働き方が求められる
- 「技術+マネジメント」「ビジネス視点」「部下育成」などが鍵
- 企業によってはCTO候補・部長職など、年収1000万円以上も狙える
ポイント:
- 若手よりも“成果”と“役割の大きさ”が年収に直結する
- キャリアの幅を広げるために、専門領域を深める or 組織運営に踏み込むのが有効
📊 年齢別エンジニアの平均年収(参考値)
年齢層 | 平均年収の目安(doda等の統計より) |
---|---|
20代前半(〜25歳) | 約320万〜350万円 |
20代後半(〜29歳) | 約370万〜450万円 |
30代前半(〜34歳) | 約450万〜550万円 |
30代後半(〜39歳) | 約550万〜700万円 |
40代以上 | 約600万〜900万円(役職や専門性で変動) |
※業種・職種・スキルにより個人差あり
📌 ポイントまとめ:
- 20代:学びと経験を重ね、キャリアの基礎を固める時期
- 30代:役割を広げ、年収の伸びを最大化させるタイミング
- 40代:専門性とリーダーシップで収入と影響力を両立する時期
経験と年齢の関係性|評価されるのは“年齢”より“中身”
エンジニアの世界では、「何歳か」よりも「どんな経験を積んできたか」のほうが圧倒的に重視されます。
つまり、年齢=キャリアの優劣ではなく、“経験の質と深さ”が年収や転職の評価軸になるということです。
✅ 年齢は関係ない?──答えは「半分YES」
たとえば、30代で未経験からエンジニアに転職した場合でも、実務経験を着実に積めば、3年後には20代後半からスタートした人と同じ土俵で勝負できるようになります。
一方で、20代で5年間同じような業務だけをこなしていた場合は、スキルが伸びず、キャリアが停滞するリスクもあります。
📌ポイント:年齢は“スタートラインの違い”にすぎない。努力次第で十分逆転可能です。
✅ 評価されるのは「できること」「任せられること」
企業がエンジニアを採用・評価する際に見ているのは、以下のようなポイントです:
- 実務で使用した技術(言語・フレームワーク・クラウドなど)
- 担当した工程(設計、実装、テスト、リーダー経験)
- チーム開発の中での立ち回りや改善提案の実績
- ポートフォリオやGitHubでのアウトプット
これらは年齢とは無関係に積み上げられる「経験の中身」です。
✅ “遅咲きエンジニア”が強くなるケースもある
30代・40代からエンジニアを目指した人でも、以下のような強みを活かして年収アップを実現する人は多数います。
- 前職の業務知識+ITスキルの掛け算(例:飲食×IT、営業×SaaSなど)
- 社会人経験に基づくコミュニケーション力や責任感
- 自己学習力や時間管理能力の高さ
これらは若手にはない「経験の厚み」として評価されやすく、中長期的には高収入・高ポジションを狙える土台になります。
📌 ポイントまとめ:
- エンジニアは「年齢」ではなく「経験の質と成長速度」が評価される世界
- 年齢が高くても、スキルと実績を積めばチャンスは十分ある
- 社会人経験や前職スキルも、ITスキルと掛け合わせれば価値になる
職種別エンジニア年収|どんな働き方が高収入?
フロントエンド|年収:450万〜600万円前後が中心
フロントエンドエンジニアとは、WebサイトやWebアプリケーションの「ユーザーが直接触れる部分(画面)」の開発を担当する職種です。
UI/UXに直結するため、見た目の美しさと操作性を実現するセンスと技術が求められます。
✅ 年収の目安とレンジ
キャリア年数 | 年収の目安 |
---|---|
1〜2年目(初級) | 約300万〜400万円 |
3〜5年目(中級) | 約450万〜600万円 |
5年目以降(上級) | 約600万〜800万円以上 |
大企業やスタートアップ、自社サービス企業などでは、Vue.js / React / TypeScript の実務経験があると高単価案件にアサインされやすく、年収アップにつながります。
✅ フロントエンドで求められる主なスキル
- HTML / CSS / JavaScript(基礎)
- フレームワーク:React、Vue.js、Next.js、Nuxt.js
- 状態管理:Redux、Pinia、Context API
- API連携:REST / GraphQL
- ビルドツール:Vite、Webpack、ESLint、Prettier
- Git / GitHubによるチーム開発
また、FigmaやXDなどのデザインツールを使って、デザイナーとの連携が取れるスキルも歓迎される要素です。
✅ フロントエンドで年収を伸ばすには?
- モダン技術のキャッチアップを継続すること
- 新しいフレームワークやライブラリの理解と実装力を磨く
- UI/UX改善やアクセシビリティへの知見を深める
- ユーザー視点の提案ができると評価されやすい
- フルスタック寄りの技術にも触れる
- API設計やバックエンド(Node.jsなど)の基礎も持っておくと強い
- ポートフォリオや個人開発で実績を見せる
- GitHubやポートフォリオサイトは自己PRの武器になる
✅ 副業やフリーランス案件も豊富
フロントエンドは需要が高く、副業やフリーランス案件の数も多い分野です。
- コーポレートサイトの構築:5万〜10万円/件
- LP制作やWordPressカスタマイズ:3万〜8万円/件
- ReactやVue.jsの保守・追加開発:月20万〜50万円
時間の使い方や営業次第で、会社員+副業で月収70万円以上も目指せます。
📌 ポイントまとめ:
- フロントエンドは年収400万〜600万円が一般的な水準だが、技術力と提案力で上振れ可能
- React/Vue/TypeScriptなどのモダン技術に触れることが年収アップのカギ
- UI/UX視点やAPI設計、チーム開発力が差をつけるポイントになる
サーバーサイド|年収:500万〜800万円が中心
サーバーサイドエンジニア(バックエンドエンジニア)は、Webアプリケーションの裏側の処理を担う職種です。
データベースとのやり取り、ログイン機能、決済処理、業務ロジックの構築など、“サービスの中身”を支える要の役割を果たします。
✅ 年収の目安と傾向
キャリア年数 | 年収の目安 |
---|---|
1〜2年目(初級) | 約300万〜400万円 |
3〜5年目(中級) | 約500万〜600万円 |
5年目以降(上級) | 約700万〜900万円以上 |
特にJava / PHP / Ruby / Pythonなどの主力言語で中〜大規模システムの経験がある人は、安定して高年収を得やすい傾向があります。
✅ サーバーサイドで求められる主なスキル
- 言語:Java / PHP / Python / Ruby / Go / Node.js など
- フレームワーク:Spring Boot / Laravel / Django / Rails / Express
- データベース:MySQL / PostgreSQL / Oracle / MongoDB
- API設計・実装:REST / GraphQL
- 設計スキル:ER図 / クラス図 / DDD など
- 環境構築:Docker / Git / CI/CD
- クラウド連携:AWS(EC2、RDS、S3)、GCP、Azure など
※特にJavaとSpring Bootの組み合わせは、金融・公共・業務系システムで根強い需要があります。
✅ サーバーサイドで年収を伸ばすには?
- 設計力を高める(設計書を書ける・レビューできる)
- クラウドと組み合わせた実装経験を持つ(AWS/GCP)
- 業務ドメインを理解し、要件定義や上流工程にも関わる
- パフォーマンスチューニングやセキュリティへの意識を持つ
これらのスキルを持っていると、フリーランスでも月単価80万〜100万円クラスの案件に参画することが可能です。
✅ 組織内での役割の広がり
サーバーサイドエンジニアは、以下のようにキャリアの選択肢が豊富です。
- テックリードとして技術選定を担う
- 設計〜実装を一貫して管理する開発リーダー
- インフラやSRE領域へ広げてフルスタック化
- 要件定義〜ビジネス視点で関われるプロジェクトマネージャーへ
📌 ポイントまとめ:
- サーバーサイドは“サービスの中核”を担う技術職。年収も比較的高め
- JavaやPHPは業務系で強く、PythonやGoは先端分野やベンチャーで人気
- 設計力・上流経験・クラウドとの連携ができると収入と評価が大きく伸びる
インフラエンジニア|年収:500万〜800万円が中心
インフラエンジニアは、サーバー・ネットワーク・OS・クラウドなど、Webサービスや業務システムを安定して動かす「土台」を構築・運用する専門職です。
近年はクラウド環境の拡大により、“クラウドインフラの専門家”としての価値が高まりつつあります。
✅ 年収の目安と傾向
キャリア年数 | 年収の目安 |
---|---|
1〜2年目(初級) | 約300万〜400万円 |
3〜5年目(中級) | 約500万〜600万円 |
5年目以降(上級) | 約700万〜900万円以上 |
オンプレ環境のみの運用経験よりも、AWSやGCPなどのクラウドインフラ構築・運用経験があると、より高年収が期待できます。
✅ インフラエンジニアに求められる主なスキル
- OS構築・運用:Linux(CentOS / Ubuntu)、Windows Server
- ネットワーク:TCP/IP、ルーティング、ファイアウォール設定
- 仮想化技術:VMware、KVM、Hyper-V
- クラウドサービス:AWS(EC2、S3、VPC、RDS)、GCP、Azure
- IaC(Infrastructure as Code):Terraform、CloudFormation、Ansible
- 監視・運用:Zabbix、Prometheus、Datadog、CloudWatch
✅ 年収を伸ばすためのキャリア戦略
- クラウドスキルの習得(AWS認定資格など)
- クラウド構築・移行プロジェクト経験があると評価が高い
- IaCやCI/CDの導入経験
- DevOpsやSRE寄りのスキルは年収アップに直結
- セキュリティや可用性を意識した設計力
- インフラ構成の設計力はインフラ上級職に必須
✅ インフラエンジニアのキャリアの広がり
- クラウドエンジニア:AWS/GCP特化で高単価案件を狙う
- SRE(Site Reliability Engineer):開発と運用をつなぐ役割として注目
- ITアーキテクト:インフラからアプリまで全体を設計
- DevOpsエンジニア:自動化・運用改善のスペシャリストへ
これらはどれも年収800万円以上も狙えるキャリアであり、需要も年々拡大しています。
📌 ポイントまとめ:
- インフラエンジニアは「安定したサービス提供の縁の下の力持ち」
- 年収はオンプレ→クラウド、構築→設計→自動化の順で伸びやすい
- AWS認定などの資格は転職・年収交渉に有利に働く
フリーランス|年収:700万〜1000万円以上も現実的
フリーランスエンジニアとは、企業に属さずに業務委託契約で案件を受ける独立した働き方です。
「収入を上げたい」「働き方を自由にしたい」という理由で、実務経験3〜5年程度のエンジニアがフリーランスに転向するケースが増えています。
✅ フリーランスの年収水準と報酬形態
契約形態 | 月単価 | 年収の目安(12ヶ月稼働時) |
---|---|---|
業務委託(常駐・週5) | 60万〜90万円 | 約720万〜1100万円 |
業務委託(リモート・週4) | 40万〜70万円 | 約500万〜850万円 |
正社員と異なり、残業代・ボーナス・福利厚生はなしですが、スキルと営業力があれば年収1000万円も現実的なラインです。
✅ フリーランスに向いている人の特徴
- 実務経験3年以上(設計や実装を一人で完結できる)
- 要件定義・コミュニケーションに自信がある
- 特定の分野に強みがある(例:AWS、フロント、バックエンドなど)
- 自分でスケジュール管理やタスク管理ができる
📌 注意点:未経験や1〜2年目では、参画できる案件が非常に限られるため段階的な準備が必要です。
✅ 案件の探し方とおすすめエージェント
フリーランス案件は、個人営業のほか、フリーランス専門エージェントを活用するのが主流です。
- レバテックフリーランス:大手企業の高単価案件が豊富
- Midworks:給与保障あり/福利厚生付きで安心
- ITプロパートナーズ:週3〜4日のリモート案件に強い
- クラウドテック:地方在住でもOKなリモート案件が多い
特に初期は、エージェント経由で案件を獲得しながら、実績と人脈を作るのが安定への近道です。
✅ フリーランスのメリットとデメリット
メリット | デメリット |
---|---|
年収が上がりやすい | 案件が切れると収入ゼロのリスク |
働く時間・場所の自由度が高い | 社会保障・税金管理は自分で行う |
案件を選べる | スキルや実績がないと案件に入れない |
📌 ポイントまとめ:
- フリーランスは年収700万〜1000万円を狙える実力主義の働き方
- 実務経験3年以上がひとつの目安
- エージェントを活用すれば、営業経験がなくても案件は見つかる
- リスクもあるが、スキル×信用×継続力で安定したキャリアが築ける
年収を上げるためのスキルと戦略
スキルアップの方向性
エンジニアとして年収を上げるには、なんとなく技術を学ぶのではなく、市場価値の高いスキルを意識的に身につけることが重要です。ここでは、キャリア段階ごとにおすすめのスキルアップの方向性を紹介します。
✅【初級(1〜2年目)】基礎スキルの習得が最優先
まずは以下のような開発の基礎スキルをしっかり身につけましょう。
- 言語:Java / PHP / JavaScript / Python
- 開発基礎:HTML / CSS / SQL / Git / Linux
- 開発手法:MVCモデル、チーム開発の流れ
- 環境構築:ローカル開発環境、IDEの使い方(VSCodeやIntelliJなど)
この時期は、「動くコードが書ける」ことよりも「理解しながら再現できる」ことを意識すると伸びが早くなります。
基礎スキルの習得後は、実務に直結する技術を効率よく学ぶことが重要です。
▶️ 社会人向けプログラミングスクール比較|スキルと転職に直結する学び方
✅【中級(3〜5年目)】専門性×チーム貢献で年収UP
実務経験が増えてきたら、次のような**“プラスαのスキル”**が求められるようになります。
- フレームワーク理解(Spring Boot / Laravel / React / Vue.js)
- 設計スキル(DB設計 / クラス設計 / ER図 / UMLなど)
- チーム開発スキル(GitHub / GitLabでのPRレビューやCI/CD)
- インフラ・クラウド(AWS/GCPの基本操作、EC2、S3、RDSなど)
この段階では「1人称で開発できること」+「チームの成果に貢献できること」が年収に反映されるポイントです。
✅【上級(5年目以降)】マネジメントまたはスペシャリストへ分岐
年収700万以上を狙っていくには、以下のどちらかの方向でスキルを深めていくのが効果的です。
① スペシャリスト型
- セキュリティ、AI、データエンジニア、クラウドアーキテクト
- 高度資格(AWS SAP、応用情報、PMPなど)
- 技術選定や技術顧問ポジション
② マネジメント型
- チームリーダー / PM / CTO補佐
- 見積・要件定義・進行管理スキル
- 非エンジニアとの折衝・ドキュメント作成力
どちらのルートでも「成果を出せる人材」は市場価値が上がり、フリーランスや転職で高収入を実現できます。
転職・副業・資格の活用法
エンジニアとして年収を伸ばしていくには、日々のスキルアップだけでなく、転職・副業・資格取得の戦略的な活用が非常に効果的です。ここでは、それぞれの活用方法とタイミングについて解説します。
✅ 転職:年収を一気に上げたいなら必須ルート
エンジニアの年収を上げるうえで、最も即効性が高いのが転職によるキャリアチェンジです。
- 初回の転職は実務経験2〜3年目が目安
- 未経験OK企業 → Web系 or 自社開発企業へステップアップ
- スキルと実績を整理し、職務経歴書でしっかりアピール
転職に成功すれば、年収が50〜150万円アップするケースも珍しくありません。
実務経験を活かして年収を上げたい方は、エージェントを活用した転職活動が効果的です。
▶️ 年収アップに強いIT転職エージェント特集|未経験・経験者別に紹介
✅ 副業:収入源を増やし、独立の布石にも
副業は、収入の補完だけでなく、将来のフリーランス化への布石にもなります。
- Web制作・小規模開発案件(クラウドワークス・ランサーズなど)
- スキル販売(ココナラ・スキルシェア系)
- プログラミング講師・教材販売(Udemyなど)
副業で月5〜10万円稼げるようになると、生活の安定性やキャリアの選択肢が広がります。
✅ 資格:スキルの証明+年収交渉材料に
資格は「何ができるか」を証明する材料になります。特に転職や年収交渉の場では、定量的な強みとして有効です。
資格名 | 内容 | 市場価値 |
---|---|---|
AWS認定(SAA, SAP) | クラウドスキル証明 | 高 |
応用情報技術者試験 | 国家資格/設計・セキュリティ系も問われる | 中 |
PMP | マネジメント・PM経験を裏付ける | 高 |
Java Silver/Gold | Java系開発現場で重宝される | 中 |
特にAWSやPMPなど実務に直結する資格は、フリーランス単価や転職年収を上げやすくなります。
🔍 活用のポイントまとめ
項目 | 活用タイミング | 年収インパクト |
---|---|---|
転職 | 2〜3年目以降 | ★★★★☆ |
副業 | 1年目からでもOK | ★★★☆☆ |
資格 | 転職/交渉のタイミング | ★★★★☆ |
年収を伸ばしたいなら、「転職で年収の底上げ → 副業や資格で市場価値の上積み」を意識しましょう。これが、会社に依存しないキャリア構築の第一歩になります。
よくある質問(Q&A)
Q. 未経験だとブラックな会社に入りやすい?
結論から言うと、未経験者ほどブラック企業に入りやすい傾向はあります。
その理由は、スキルや業界知識が乏しいために「企業の見極めが難しい」「選べる企業の幅が狭い」という状況になりがちだからです。
【ブラック企業に入りやすい背景】
- SES企業(客先常駐型)の一部では、人材を“使い捨て”感覚で扱う会社も存在
- 研修がほとんどなく、いきなり現場に出されるケース
- 基本給が極端に低い(20万円以下)+みなし残業・昇給なし
- 「実務経験なしでもOK!」という言葉だけで惹かれてしまう
こうした企業では、スキルが身につかないだけでなく、長時間労働やメンタル面での消耗につながるリスクもあります。
【ブラック企業を避けるための3つの対策】
① プログラミング学習+ポートフォリオ作成で選べる企業を増やす
→ スキルがあれば「自社開発」や「教育制度がある会社」も視野に入ります。
② 転職エージェントを活用して企業の内部情報を得る
→ 離職率、残業時間、研修制度などを事前に知ることができます。
③ “SES”という働き方を正しく理解しておく
→ SES=すべてがブラックではなく、「案件選択の自由」「スキルを積む登竜門」として活用する人も多いです。
【筆者の体験談(例)】
筆者も未経験からIT業界に入り、最初はSES企業に配属されました。
正直、最初の会社は「研修もOJTもほとんどなく、放置状態」でしたが、その経験を糧に2社目では「自社開発+チーム開発」に関われる企業へ転職し、年収も大きく上がりました。
重要なのは、「最初の1社にすべてを賭けないこと」。常に“次のステップ”を意識して動くことで、ブラック企業に消耗されることなくキャリアを積めます。
▶️まとめ:
- 未経験だとブラックな企業に当たる可能性はあるが、準備と情報収集で回避できる
- 最初の会社は「学びの場」として活用し、スキルを積んで次の企業で勝負する意識が重要
- エージェントや先輩の情報を活用して、安心できる環境を選ぼう
Q. 年収を上げたいけどどう動けばいい?
「エンジニアとしてキャリアを始めたけど、このままの年収で大丈夫?」 「どうすれば収入を増やしていけるんだろう?」
こうした不安を持つ方は多いですが、年収を上げるための道筋はある程度“定型化”されています。大切なのは「戦略的に動くこと」です。
✅【STEP1】まずは“1人で仕事が完結できる力”を目指す
年収アップの土台は「自走力」です。
- 設計〜開発〜テストまで一通りできる
- 仕様書がなくても、自分で情報を整理して開発を進められる
- Git、SQL、APIなど、現場で頻出する技術に慣れている
この「1人称での開発力」がつけば、単価が高い案件や転職オファーが狙いやすくなります。
✅【STEP2】3年目を目安に転職を検討する
エンジニアは転職市場での“実務経験年数”が評価の軸になります。
- 実務2〜3年で転職市場の需要が一気に高まる
- 特に「Web系自社開発企業」や「技術志向の会社」への転職が狙い目
- 現場での成果やポートフォリオがあると年収交渉もしやすい
✅【STEP3】副業・資格で収入源&評価を増やす
転職と並行して、副業や資格取得を通じてスキルと収入を増やすのも有効です。
- 副業:月5万〜10万円の収入も可能。将来的なフリーランスにもつながる
- 資格:AWS、PMP、基本情報などは実務スキルの証明に有効
これらは本業だけでは得られない**“収入の複線化”と“評価の裏付け”**として機能します。
✅【STEP4】“価値が上がる環境”に身を置く
環境によって成長速度は大きく変わります。
- 勉強会・コードレビュー文化がある会社
- チームでの開発経験が積める現場
- 新しい技術に触れる機会がある職場
「成長が止まったな」と感じたら、それは転職や副業のタイミングかもしれません。
▶️まとめ:年収アップのための4ステップ
- まずは現場で1人称で開発できるスキルを身につける
- 2〜3年目でキャリアアップ転職を検討
- 副業・資格で収入と市場価値を強化
- 成長できる環境を常に選ぶことを意識する
年収は「与えられるもの」ではなく、自分の価値を高めた結果として得られるものです。目先の給与だけでなく、数年後を見据えた行動が大きな差を生みます。
まとめ|未経験でも年収は後から伸ばせる!
本記事のポイントまとめ
未経験からエンジニアとしてキャリアをスタートした場合、初任給は決して高くありません。しかし、しっかりとスキルを積み上げていけば、年収は着実に伸ばすことが可能です。
改めて、本記事の要点を振り返ります。
✅ 初任給は月給20万〜25万円が一般的
- SES系企業ではやや低め、自社開発企業はやや高め
- 実務未経験でも、スキルとポテンシャルで差がつく
✅ キャリアとともに年収は大きく上がる
- 3〜5年で年収400〜600万円が現実的な水準
- スペシャリスト or マネジメントで年収700万以上も可能
✅ 職種によって収入の伸び方が違う
- フロントエンド・サーバーサイド・インフラ・フリーランスで傾向が異なる
- 需要の高い技術や分野を見極めることが重要
✅ 年収アップには戦略が必要
- 自走力をつける → 転職 → 副業・資格の活用
- 「価値の高い環境を選ぶ」ことがキャリアの伸びを決める
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