エンジニアと一言で言っても、その職種は多岐にわたります。特にIT業界では、技術の進化に伴い新しい職種が生まれ続けており、それぞれ求められるスキルやキャリアパスが異なります。本記事では、代表的なエンジニア職の種類と、それぞれの平均年収、キャリアパスについて解説していきます。
ソフトウェアエンジニア(Webアプリエンジニア)
概要
WebサイトやWebアプリケーションの開発を担当するエンジニア。フロントエンド、バックエンド、フルスタックに分かれる。
主な業務
- フロントエンド(React、Vue.js、TypeScriptなど)
- バックエンド(Java、Python、Ruby、Node.jsなど)
- フルスタック(フロント+バックエンド)
平均年収
- フロントエンドエンジニア:400万~800万円
- バックエンドエンジニア:500万~900万円
- フルスタックエンジニア:600万~1000万円
キャリアパス
- 初級エンジニア(プログラミングを学びつつ業務をこなす)
- 中級エンジニア(要件定義・設計などにも関与)
- シニアエンジニア(技術選定やアーキテクチャ設計)
- テックリード(チームの技術的な指針を決める)
- CTO(最高技術責任者)や開発マネージャーへの道もあり
インフラエンジニア(クラウドエンジニア含む)
概要
システムを動かすためのインフラを構築・運用するエンジニア。オンプレミス(物理サーバー)とクラウド(AWS、GCP、Azure)に分かれる。
主な業務
- サーバー、ネットワークの構築・運用
- クラウド環境の設計・管理(AWS、GCP、Azure)
- セキュリティ対策やシステム監視
平均年収
- オンプレミス系インフラエンジニア:400万~800万円
- クラウドエンジニア(AWS、GCPなど):500万~1000万円
- SRE(Site Reliability Engineer):700万~1200万円
キャリアパス
- インフラ運用・保守(システムの安定稼働を担当)
- インフラ設計・構築(クラウド移行やシステム最適化)
- SRE(信頼性向上のための自動化を行う)
- クラウドアーキテクト(AWSやGCPの設計を専門とする)
- CTOやITアーキテクトとして全体設計を担う道も
データエンジニア/データサイエンティスト
概要
データを活用してビジネスの意思決定をサポートするエンジニア。機械学習やAI開発にも関わる。
主な業務
- データエンジニア:データの収集・整備・分析基盤の構築
- データサイエンティスト:統計解析や機械学習を活用したデータ分析
- AIエンジニア:ディープラーニングなどを活用したAIモデルの開発
平均年収
- データエンジニア:600万~1200万円
- データサイエンティスト:700万~1500万円
- AIエンジニア:800万~2000万円
キャリアパス
- データアナリスト/エンジニア(SQLやPythonでデータ分析)
- データサイエンティスト(機械学習を活用)
- AIエンジニア(高度なモデル開発)
- データアーキテクト/CTO(データ戦略を策定)
セキュリティエンジニア
概要
企業のシステムやデータをサイバー攻撃から守る専門職。
主な業務
- 脆弱性診断
- セキュリティポリシー策定
- SOC(セキュリティオペレーションセンター)運用
平均年収
- 一般的なセキュリティエンジニア:600万~1000万円
- CISO(最高情報セキュリティ責任者):1000万~2000万円
キャリアパス
- セキュリティエンジニア(運用・診断)
- セキュリティアナリスト(高度な攻撃分析)
- セキュリティアーキテクト(企業全体の対策を設計)
- CISO(セキュリティ戦略の策定)
ゲームエンジニア
概要
ゲームの開発を担当するエンジニア。コンシューマーゲーム、モバイルゲーム、VR/ARゲームなどに分かれる。
主な業務
- ゲームロジックの開発(Unity、Unreal Engine)
- 3Dグラフィックス処理
- ネットワーク通信の最適化
平均年収
- ゲームエンジニア(プログラマー):400万~800万円
- ゲームエンジン開発者:700万~1500万円
キャリアパス
- ゲームプログラマー(UnityやUnreal Engineで開発)
- ゲームエンジニア(設計・最適化)
- テクニカルディレクター(ゲーム技術のリード)
- CTO/プロデューサーとして経営側に進む道も
まとめ
エンジニア職には様々な種類があり、それぞれのキャリアパスや年収が大きく異なります。
また、近年はクラウド、データ、AI、セキュリティ領域のエンジニアの需要が特に高く、年収水準も上昇傾向にあります。
今後のキャリアを考える上でのポイント
- 市場価値の高いスキル(クラウド、AI、データ、セキュリティなど)を磨く
- 技術だけでなくマネジメントやビジネススキルも身につける
- 自分の適性や興味に合った職種を選ぶ
本業を続けながら、副業や資格取得(AWS、PMPなど)でスキルを伸ばすことも有効です。あなたに合ったキャリアパスを見つけ、長期的に活躍できるエンジニアを目指していきましょう!
コメント