プログラミング学習を続けていると、
ある日ふと、こんな気持ちになることはありませんか?
- 「正直、もう苦しい…」
- 「毎日やっているのに、全然できる気がしない」
- 「このまま続けて意味があるんだろうか」
やる気がなくなったわけでも、
本気じゃなくなったわけでもないのに、
なぜか学習がつらく感じてしまう。
実はこの状態は、
多くの未経験者が必ず一度は通る“分岐点” です。
そして、ここでどう考え、どう行動するかが、
挫折するか、続けられるかを大きく分けます。
本記事では、
- プログラミング学習が苦しくなる本当の理由
- 挫折しそうな時に陥りやすい思考
- 気持ちを立て直すための考え方と具体的な行動
を、未経験者向けにわかりやすく解説します。
「もう少しだけ続けたい」
そう思っているなら、今のあなたにこそ読んでほしい内容です。
なぜプログラミング学習は「苦しく」なるのか?
プログラミング学習をしていて
「こんなに苦しいとは思わなかった」
と感じる人は、決して少数派ではありません。
むしろ、真剣に取り組んでいる人ほど苦しさを感じやすい のが、この分野の特徴です。
その理由は、あなたの努力不足や才能の問題ではなく、
プログラミング学習そのものが持つ構造にあります。
成果がすぐに実感できないから
プログラミング学習では、
- 毎日時間を使っている
- 課題にも取り組んでいる
- それなりに手を動かしている
それでも、
- できるようになった実感が薄い
- 成長している感覚がない
という状態が続きやすくなります。
これは、
理解が積み上がるまでに時間がかかる分野 だからです。
努力と成果の間にズレがあるほど、
人は不安や苦しさを感じやすくなります。
「わからない」が連続する学習だから
プログラミング学習は、
- 新しい概念
- 見慣れないエラー
- 専門用語
に常に触れる学習です。
わからないことが解消される前に、
次の「わからない」がやってきます。
この状態が続くと、
- ずっと置いていかれている感覚
- 自分だけ理解できていない気分
になり、精神的な負荷が高まります。
正解がひとつではないから
学校の勉強とは違い、
プログラミングには明確な「唯一の正解」がない場面が多くあります。
- この書き方で本当にいいのか
- 他にもっと良いやり方があるのでは
と常に考え続ける必要があります。
この 正解が見えない状態 が、
学習を苦しく感じさせる大きな要因です。
周囲と比較しやすい環境だから
SNSやブログ、動画などで、
- 「◯ヶ月でアプリ完成」
- 「未経験から転職成功」
といった情報を簡単に目にする時代です。
それらと自分を比べることで、
- 自分は遅れている
- 才能がないのでは
と感じてしまいやすくなります。
比較は、学習の苦しさを何倍にも増幅させます。
「将来への不安」と直結しているから
プログラミング学習は、
単なる趣味ではなく、
- 転職
- 収入
- 将来の働き方
と強く結びついている人が多いはずです。
その分、
- 失敗できない
- 無駄にしたくない
というプレッシャーがかかり、
学習の一つひとつが重く感じられます。
苦しさは「間違っているサイン」ではない
ここまで見てきたように、
プログラミング学習が苦しくなるのは、
- 成果が見えづらく
- わからないことが続き
- 比較や不安が入り込みやすい
という構造があるからです。
これは、
多くの人が同じように感じる「正常な反応」 です。
苦しさを感じているということは、
あなたが本気で学び、前に進もうとしている証拠でもあります。
プログラミング学習を継続する仕組みについてはこちら。
👉 【初心者向け】プログラミング学習で挫折しない7つの習慣|最短で続ける仕組みを作る
学習が苦しいときにやってはいけない思考
プログラミング学習が苦しくなると、
多くの人は「やり方」ではなく、考え方のほうで自分を追い込んでしまいます。
ここで紹介する思考は、
苦しいときほど無意識にハマりやすいものです。
当てはまっても、決して自分を責める必要はありません。
① 「自分には才能がない」と結論づけてしまう
理解が進まない時やエラーが解決できない時、
ついこんなふうに考えてしまいがちです。
- 自分は向いていないのかもしれない
- 頭が悪いから無理なんだ
- もっとセンスのある人じゃないと続かない
しかし、これは 学習途中で最も起こりやすい誤解 です。
プログラミングは才能よりも、
- 慣れ
- 経験量
- 詰まる回数
がものを言う分野です。
「できない=才能がない」ではなく、
「まだ慣れていないだけ」 というケースがほとんどです。
② 一気に取り戻そうとして無理をする
苦しさを感じると、
- 今日は何時間もやらなきゃ
- 一気に遅れを取り戻さないと
と考えがちになります。
しかし、ここで無理をすると、
- 集中力が続かない
- 理解が浅くなる
- さらに疲れて嫌になる
という悪循環に入りやすくなります。
苦しいときほど必要なのは、
量ではなく「続けられる強度」 です。
③ 他人の成功例ばかりを見てしまう
学習が苦しい時ほど、
- SNS
- ブログ
- YouTube
で成功体験を探してしまいます。
一見、モチベーションが上がりそうですが、
実際には、
- 自分との差を意識する
- 焦りが強くなる
- 自己否定が進む
という結果になりがちです。
成功例は「元気なとき」に読むもの。
苦しいときに見ると、逆効果になることが多いです。
④ ゴールを高く設定しすぎる
- このレベルにならないと転職できない
- もっと完璧に理解しないと意味がない
と、自分に厳しすぎるゴールを置いてしまう人も多くいます。
その結果、
- 今の自分との差が大きく見える
- 何も達成できていない気がする
という感覚に陥ります。
ゴールが高すぎると、
進んでいる実感を失いやすくなる のです。
⑤ 「苦しい=やめ時」だと考えてしまう
学習がつらくなると、
- ここまで来たけど限界かもしれない
- もう向いていないサインでは
と考えてしまうことがあります。
しかし実際には、
苦しさは「間違っているサイン」ではありません。
むしろ、
- 新しいレベルに入った
- 理解が深くなり始めている
タイミングで強く感じることが多い感情です。
思考が先に折れると、行動も止まりやすくなる
ここで紹介した思考に共通しているのは、
未来や結果に意識が飛びすぎている ことです。
- 才能
- 成功
- 向き不向き
を考え始めるほど、
「今日やる一歩」が見えなくなってしまいます。
よくある落とし穴と対策はこちら。
👉 エンジニア転職で失敗しがちな落とし穴|対策と成功パターンも紹介
苦しさを軽くする考え方の切り替え方
プログラミング学習が苦しいと感じたとき、
多くの人は「もっと頑張らなきゃ」と考えます。
ですが実際には、
頑張り方ではなく、捉え方を変えたほうが楽になる
ケースがほとんどです。
ここでは、苦しさを和らげるための
現実的な考え方の切り替え方を紹介します。
① 「苦しい=成長している状態」だと理解する
プログラミング学習が苦しくなるタイミングは、
- 新しい概念に触れたとき
- 理解が浅い部分に向き合っているとき
- 今まで曖昧だったことが見え始めたとき
に多く訪れます。
つまり、苦しさは
停滞ではなく、成長過程に入ったサイン です。
もし本当に何も学んでいなければ、
そもそも苦しくもなりません。
「今しんどい=前に進んでいる」
そう捉えるだけで、気持ちは少し軽くなります。
② 「わからない=ダメ」ではなく「当たり前」と捉える
プログラミング学習では、
- エラーが出る
- 理解できない
- 何度も調べる
といったことが日常的に起こります。
これは失敗ではなく、
学習そのものの一部 です。
「わからない状態」は、
ゴールから外れている証拠ではありません。
むしろ、
正しい場所に立っている証拠 だと考えてください。
③ ゴールではなく「今日できたこと」に目を向ける
苦しいときほど、
- 転職できるか
- いつになったら完成するか
と、遠い未来を見てしまいがちです。
しかし未来ばかり見ていると、
今の自分との差が大きく見えて苦しくなります。
そこで意識を、
- 今日少し理解できたこと
- 1つ解決できたエラー
- 学習に触れたという事実
に戻します。
小さな達成に目を向けることで、
「何も進んでいない感覚」から抜け出しやすくなります。
④ 学習を「評価される行為」から「積み上げ作業」に戻す
いつの間にか学習を、
- 転職できるかどうか
- 成果につながるかどうか
で評価してしまうことがあります。
そうなると、
一つひとつの学習が重く感じられます。
一度、学習を
- 今日の積み上げ
- 将来の材料集め
くらいの感覚に戻してください。
評価は後からついてきます。
今は積み上げることに集中していい段階です。
⑤ 「続けられる形」に戻すことを優先する
苦しさを感じたときは、
- ペースを落とす
- 内容を易しくする
- 時間を短くする
といった調整をしても構いません。
重要なのは、
やめない形に整え直すこと です。
立ち止まることは失敗ではなく、
継続のための調整です。
考え方が変わると、苦しさの正体が変わる
苦しさは、
あなたを止める敵ではありません。
- 成長のサイン
- 調整の合図
として扱えるようになると、
学習は少しずつ楽になります。
挫折しそうなときにやるべき具体的行動
プログラミング学習が苦しくなり、
「もう限界かもしれない」と感じたとき、
無理に前向きになろうとする必要はありません。
大切なのは、
モチベーションに頼らず、行動で立て直すこと です。
以下は、挫折寸前の状態でも実行しやすい具体行動です。
① 学習のハードルを「極限まで下げる」
挫折しそうなときに一番やってはいけないのは、
「いつも通りやろう」とすることです。
このタイミングでは、
- 新しい内容に進まない
- 難しい課題に挑まない
代わりに、
- 過去にやった内容を読み返す
- 例題を写経する
- 1つのエラーだけ調べる
など、確実に終わる行動 を選びます。
「今日は簡単すぎる」と感じるくらいでちょうどいいです。
② 「時間」ではなく「触れたかどうか」をゴールにする
- 今日は1時間やらないと
- 最低ここまで進めないと
と考えるほど、手が止まりやすくなります。
そんなときは、
- 教材を開く
- エディタを起動する
- ノートを見る
といった “触れること”自体をゴール にしてください。
5分でもOKです。
「触れた」という事実が、継続の糸を切らせません。
③ 不安やモヤモヤを言葉にして書き出す
不安なときほど、
頭の中で同じ考えがぐるぐる回ります。
- 何が一番つらいのか
- どこで止まっているのか
- 何が不安なのか
を、そのまま書き出してみてください。
解決策を出す必要はありません。
言語化するだけで、感情は整理されます。
④ 過去の自分とだけ比べる
挫折しそうなときに
他人と比べるのは逆効果です。
代わりに、
- 1週間前の自分
- 1ヶ月前の自分
と比べてみてください。
- 当時は意味不明だった用語
- 今はなんとなく分かる概念
が必ず見つかるはずです。
成長は目立たないだけで、
確実に積み重なっています。
⑤ 「次にやる1つ」だけ決める
挫折寸前の状態では、
- 全体像
- ゴール
- 将来
を考えるほど苦しくなります。
必要なのは、
次にやる1つだけ です。
- 次に読む章
- 次に調べるエラー
- 次に書くコード1行
これだけ決めて、あとは淡々と進めます。
⑥ 完璧を捨てて「今日はここまで」で切り上げる
「今日は取り戻さなきゃ」と頑張りすぎると、
疲労が蓄積し、次に戻るのがつらくなります。
- 今日はここまで
- これ以上はやらない
と自分で区切りをつけてください。
少しでも進んだ状態で終わる ことが、
次に戻ってくるハードルを下げます。
挫折を防ぐ鍵は「正解」ではなく「戻り道」
挫折しそうなときに必要なのは、
- 完璧な学習法
- 明確な将来像
ではありません。
必要なのは、
苦しい状態から戻ってこれる“行動の型” です。
小さく触れ続けることで、
学習は「やめるかどうか」ではなく
「どう続けるか」の問題に変わっていきます。
学習を止めないための時間管理の工夫についてはこちら。
👉 プログラミングの生産性を上げる時間管理術|初心者でも効率が上がる7つのコツ
それでも苦しいなら、一度立ち止まってもいい
ここまで読んでも、
「やっぱり今はしんどい」
「気持ちがついてこない」
と感じる人もいるかもしれません。
そんなときは、
無理に前に進もうとしなくて大丈夫です。
プログラミング学習は、
常に全力で走り続けるものではありません。
立ち止まること=諦めではない
多くの人が勘違いしがちですが、
- 休むこと
- 立ち止まること
- ペースを落とすこと
は、挫折や失敗ではありません。
むしろ、
- 無理をして完全にやめてしまう
- 嫌悪感だけが残る
ほうが、結果として遠回りになります。
一度立ち止まることは、
続けるための選択肢のひとつ です。
「何もしていない時間」も無駄ではない
学習を休んでいると、
- サボっている気がする
- 無駄な時間を過ごしている気がする
と自分を責めてしまいがちです。
ですが実際には、
- 頭の中で情報が整理される
- 疲労やストレスが抜ける
- 学習への抵抗感が薄れる
といったことが、
休んでいる間にも起きています。
学習は、
常に机に向かっている時間だけで進むものではありません。
立ち止まるなら「戻りやすい形」で
もし一度立ち止まるなら、
次に戻りやすい形を意識してみてください。
- 教材を開いた状態で終える
- 次に読むページをメモしておく
- 「再開したらこれをやる」と一言残す
こうした小さな工夫があるだけで、
再開のハードルは大きく下がります。
完全に切り離すのではなく、
細い糸だけ残しておく イメージです。
学習ルートを見直すのも立派な選択
苦しさが続く場合、
- 教材が合っていない
- 進め方が今の生活に合っていない
- 目標設定が重すぎる
といった可能性もあります。
その場合は、
- 別の教材に変える
- 学習時間を短くする
- 一旦インプット中心に戻す
など、ルートを調整すること も大切です。
続けられない方法を続ける必要はありません。
本当に大切なのは「やめないこと」ではない
ここで一番伝えたいのは、
「無理に続けろ」ということではありません。
本当に大切なのは、
- 自分を壊さないこと
- 嫌いになりすぎないこと
- また戻ってこられる状態を保つこと
です。
立ち止まっても、
また戻ってくればいい。
それができる人は、
結果的に長く続けられます。
立ち止まれる人は、ちゃんと前を見ている
苦しいと感じ、
「一度立ち止まったほうがいいかもしれない」
と考えられるのは、
あなたが
自分の状態をちゃんと見ている証拠 です。
無理をしない判断も、
学習を続けるための大切なスキルです。
学習の進め方を一度整えたい方はこちら。
👉 未経験からエンジニアへ|最初の一歩でつまずかないための「始め方ガイド」
まとめ|苦しいと感じるのは、前に進んでいる証拠
プログラミング学習が苦しくなると、
「自分は向いていないのではないか」
「ここまで来たけど、もう限界かもしれない」
と感じてしまうことがあります。
ですが、この記事で見てきたように、
学習が苦しいと感じるのは 決して異常なことではありません。
- 成果がすぐに見えない
- わからないことが続く
- 将来への不安と向き合っている
こうした状況は、
未経験から本気でエンジニアを目指している人ほど
避けて通れないものです。
むしろ、何も考えずに進めている状態よりも、
悩み、立ち止まり、苦しさを感じている今のほうが、
確実に前へ進んでいる状態 だと言えます。
大切なのは、
苦しさを「やめる理由」にしないことです。
- 考え方を少し切り替える
- 行動のハードルを下げる
- 必要なら一度立ち止まる
こうした調整をしながらでも、
また戻ってこれる状態を保つことができれば、
学習は続いていきます。
今はまだ遠く感じるかもしれません。
それでも、小さくでも前に進み続けた人だけが、
あとから「続けていてよかった」と振り返ることができます。
苦しいと感じている今こそ、
あなたは間違いなく前に進んでいます。
未経験から転職までの全体像を知りたい方はこちら。
👉 2025年版|未経験からエンジニアになるロードマップ【独学・スクール・転職ルートを完全解説】


コメント