PLとして担当した案件を、大炎上させたことがある。
言い訳はできない。判断ミスが重なって、収拾がつかない状態になった。あの経験は、今でも鮮明に覚えている。
失敗談は書きにくい。でも、同じ立場になる人に伝えておきたいことがあるから、正直に書く。
PLを任された頃の状況
エンジニアとして6年以上が経ち、PLを任されるようになっていた。
チームリーダーの経験は積んでいた。ただPLとなると、スコープが違う。プロジェクト全体の進行管理、クライアントとの折衝、予算とスケジュールの管理。責任の重さが、リーダーとは別次元だった。
自信があったわけではない。ただ、任された以上はやるしかないという気持ちで引き受けた。最初のうちは、なんとか回せていた。問題が起きたのは、プロジェクトが中盤に差し掛かった頃だった。
判断ミスが連鎖した
最初の判断ミスは、小さなことだった。
スケジュールに少し遅れが出始めた頃、「このくらいなら取り戻せる」と判断して、クライアントへの報告を先送りにした。問題を小さく見せたいという気持ちが、正確な情報共有を遅らせた。
次に、リソースの判断を誤った。遅れを取り戻そうとして、チームメンバーに無理な負荷をかけた。その結果、品質に問題が出始めた。
品質問題をカバーしようとして、またスケジュールが遅れた。遅れを報告せずにいたら、クライアントの期待値とのギャップが広がった。ギャップが広がった状態で問題が表面化したとき、クライアントの信頼を一気に失った。
一つひとつは小さな判断ミスだった。でも、それが連鎖して、取り返しのつかない状況になった。
炎上した後の状況
プロジェクトは炎上状態になった。
クライアントからの信頼は地に落ちた。毎日のように厳しい指摘が入る。上司が介入して、収拾に当たることになった。自分の力では手に負えない状況になっていた。
チームメンバーへの申し訳なさが、一番きつかった。自分の判断ミスが、チーム全体を巻き込んだ。残業が続く中で、メンバーが疲弊していく様子を見ながら、何もできない無力感があった。
炎上が落ち着くまで、数ヶ月かかった。その間、毎日現場に向かうのが億劫だった。「また今日も謝りに行く」という気持ちで出社する日が続いた。
炎上から学んだこと
この経験から、PLとして最も大切なことを学んだ。
悪い情報こそ、早く正直に共有することだ。
問題が小さいうちに報告すれば、対策の選択肢が多い。問題が大きくなってから報告すると、選択肢が狭まる。「このくらいなら大丈夫」という判断が、一番危ない。
クライアントは、問題が起きることより、問題を隠されることの方を嫌う。正直に早く報告した上で、一緒に対策を考える姿勢の方が、信頼を保ちやすい。
もう一つ学んだのは、判断に迷ったら一人で抱え込まないことだ。上司や経験者に相談することを、プライドが邪魔していた部分があった。相談することは弱さではない。早めに相談することが、炎上を防ぐ最も効果的な方法だった。
まとめ:失敗から学んだことは、成功から学ぶより深い
PLとして案件を大炎上させた。自分の判断ミスが連鎖した結果だった。
あの経験は恥ずかしいし、今でも苦い記憶だ。でも、あの失敗がなければ学べなかったことがある。悪い情報は早く共有する。一人で抱え込まない。その二つは、今でも自分の仕事の基本になっている。
失敗から学んだことは、成功から学ぶより深く刻まれる。それだけは間違いないと思っている。


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