自分が今未経験だったらこのアプローチでスタートするの話

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20年近くエンジニアをやってきた今、もし当時に戻れたとしたら、何を変えるか。

自分がエンジニアを目指したのは、専門学校に通うという方法だった。札幌から上京して、新聞奨学生として午前3時から配達しながら、夜間の専門学校に2年間通った。100社以上応募して、無職のまま卒業した。

あの選択が間違いだったとは思っていない。でも、今の時代に同じアプローチを取るかと聞かれたら、答えは「No」だ。今の方が、ずっと学びやすい環境が整っている。

この記事では、「もし今自分が未経験からエンジニアを目指すなら、どうするか」を正直に書く。


当時と今で何が変わったか

自分がエンジニアを目指した頃と、今では、学習環境が大きく変わった。

オンライン学習の充実が最も大きな変化だ。当時は、体系的に学ぶためには学校に通うか、書籍を読み込むかがほぼ唯一の方法だった。今はUdemyやProgateなど、スマートフォン一つで質の高い学習コンテンツにアクセスできる。しかも、専門学校の学費と比べれば、はるかに安い。

AIツールの登場も大きな変化だ。ChatGPTやClaudeに「この概念がわからない」「このエラーはなぜ起きるか」を聞けば、丁寧に説明してくれる。以前は「先生に聞く」か「自分で調べる」しかなかったことが、24時間いつでも質問できるようになった。

情報の豊富さも変わった。ZennやQiitaには、現場のエンジニアが書いた実践的な記事が膨大にある。「未経験からエンジニアになった体験談」「学習ロードマップ」「転職活動の実録」など、10〜20年前にはなかった情報が無料で手に入る。

未経験採用の間口も変わってきている。当時は未経験エンジニアの採用枠が少なく、リーマンショックも重なって100社以上落ち続けた。今はDX需要でエンジニア不足が続いており、未経験歓迎の求人が増えている。


今の自分が取るアプローチ

もし今、未経験からエンジニアを目指すとしたら、次のアプローチを取ると思う。

まず独学で基礎を固めることから始める。専門学校やプログラミングスクールに通う前に、まず無料・低コストのリソースで自分に合っているかを確かめる。

具体的には、まずProgateやドットインストールで、HTMLとCSSとJavaScriptの基礎に触れてみる。次にPythonかJavaScriptのどちらかで、基本的なプログラムを書けるようになることを目標にする。この段階で「プログラミングが面白い」「続けられそう」という感覚があれば、本格的に進む。

独学で基礎を固めてから就職活動を始めることで、「プログラミングスクールに高いお金を払ってから向いていないとわかった」というリスクを回避できる。


学習ロードマップ:今だったらこう進める

より具体的に、今の自分がどう学習を進めるかを書く。

ステップ1:無料ツールで適性を確かめる(1〜2ヶ月)

ProgateやドットインストールでHTML/CSS/JavaScriptの基礎を学ぶ。目標は「簡単なウェブページを自分で作れるようになること」だ。この段階でつまずいても諦めなくていい。最初は誰でもわからない。ただ、「全然楽しくない、向いていない」と感じるなら、無料の段階で気づけたことが重要だ。

わからないことはChatGPTに聞く。「このコードが動かない理由を教えて」「HTMLのdivタグとは何か、初心者にもわかるように説明して」という形で質問すると、丁寧に答えてくれる。

ステップ2:基礎的なプログラミング言語を学ぶ(2〜3ヶ月)

JavaScriptかPythonのどちらかを選ぶ。フロントエンドに興味があればJavaScript、データ分析やバックエンドに興味があればPythonがとっかかりとして良い。

UdemyやZennの学習コースを使いながら、基本的な文法・制御構文・関数・配列などを学ぶ。ここでも、わからないことはChatGPTに質問しながら進める。

ステップ3:ポートフォリオを作る(2〜3ヶ月)

学んだ技術を使って、自分で何かを作る。ToDoアプリ、天気予報アプリ、簡単なウェブサービスなど、何でもいい。「自分で考えて、自分で作った」ものをGitHubに公開しておくことで、就職活動での大きな武器になる。

完成度より、「自分で最後まで作り切った」という事実が重要だ。

ステップ4:就職活動を始める

ポートフォリオが一つできたら、就職活動を並行して始める。最初からSIerや大手を狙う必要はない。まずSESか小規模なIT企業で、実務経験を積むことを優先する。

転職エージェントに登録して、「未経験歓迎」の求人に絞って応募する。面接では「独学でここまで作りました」というポートフォリオを見せることが、最も効果的なアピールになる。


当時の専門学校という選択をどう評価するか

では、当時の自分の選択は間違いだったのか。

そうは思っていない。当時の環境での最善の選択だったと思っている。

当時は今ほど独学の環境が整っていなかった。オンライン学習サービスも充実していなかったし、AIに質問することもできなかった。専門学校に通ったことで、体系的にカリキュラムが組まれた環境で学べた。同期と一緒に学ぶモチベーションもあった。

ただ、今の時代に同じ選択をするかというと、しない。独学のコストと質が大きく変わった今、専門学校に通うメリットが当時より薄くなっている。

プログラミングスクールについても同様だ。数十万円を払ってスクールに通う前に、まず独学で自分に合っているかを確かめることができる今、スクールへの投資判断がより慎重になるべきだと思っている。


未経験からスタートする人へのアドバイス

20年近いキャリアを踏まえて、未経験からエンジニアを目指す人に伝えたいことがある。

完璧な準備を待たなくていい。自分も「向いているかどうか不安」「スキルが足りるか不安」という状態でスタートした。不安は動いてみないと解消しない。まず動いてみることが、最初の一歩だ。

最初の会社が全てではない。SESからスタートして良かったと思っている。多様な現場を経験できたし、そこから転職を重ねてキャリアを作ることができた。最初の会社が理想の環境でなくても、それがキャリアの終わりではない。

技術力だけが武器ではない。自分自身、技術力は平均以下のままここまで来た。コミュニケーション能力、段取り力、報告・連絡・相談の丁寧さ。技術以外の部分で評価される機会が、思った以上に多い。

AIをうまく活用してほしい。今の未経験者は、AIという強力なサポートツールがある。わからないことはすぐに質問できる。コードのエラーも解説してもらえる。この環境を最大限に活かすことで、以前より速く成長できる。


よくある疑問への回答

Q. 独学とプログラミングスクール、どちらがいいですか?

まず無料ツールで独学してみることをすすめる。1〜2ヶ月試して「続けられそう」と感じたら、スクールへの投資を検討する。「まず試してから決める」という順番が、コストリスクを下げる。スクールに通うなら、就職支援が充実しているかどうかを重視して選ぶといい。

Q. 何歳まで未経験でエンジニアになれますか?

30代前半での転向でも十分に間に合った。ただ、年齢が上がるほど未経験での採用は狭くなる傾向がある。動くなら早い方がいい。「いつかやろう」ではなく、今すぐ始めることをすすめる。

Q. 文系・非IT出身でも大丈夫ですか?

大丈夫だ。自分自身が飲食業からの転向で、理系の素養もなかった。プログラミングのセンスより、「わからないことを諦めずに調べ続ける粘り強さ」の方が、長く続けられるかどうかに影響する。


まとめ:今の時代は、未経験からエンジニアになりやすい

自分が未経験からエンジニアを目指した頃と比べて、今は学習環境が格段に良くなっている。

独学で基礎を学んでからポートフォリオを作り、就職活動する。そのアプローチが、今の時代には最もコストパフォーマンスが良いと思っている。

「向いているかどうかわからない」「スキルが足りるか不安」という気持ちは、誰でも持っている。でも、動いてみないとわからないことは、動いて確かめるしかない。まず小さく始めてみることが、唯一の答えだ。

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