「エンジニアになろう」と決めたのは、勢いではなかった。
居酒屋の副店長として働きながら、将来への不安が積み重なっていた20代後半。何かを変えなければという気持ちはあったが、何に向かえばいいかはわからなかった。
調べて、考えて、1ヶ月以内に決断した。感情ではなく、できるだけ合理的に判断した結果だった。
なぜエンジニアを選んだのか、調べたこと
キャリアチェンジを考えたとき、まず「これから需要が伸びる仕事は何か」を調べることから始めた。
感情や憧れで職種を選んでも、長続きしないと思っていた。それよりも、市場として伸びていて、自分でも入れる可能性があって、収入を上げられる職種を探したかった。
調べていくうちに、ITエンジニアという選択肢が浮かんだ。
DXやデジタル化の流れで需要が伸びている。未経験からでも入れる求人が一定数ある。年収の幅が広く、スキルや経験次第で上げられる。体力に依存しない仕事なので、40代・50代になっても続けられる可能性がある。
飲食業と比べると、将来性という点でかなり違うと感じた。飲食業は体力と現場への拘束が前提だ。ITは場所や年齢に縛られにくい。その差が、決断を後押しした。
不安だったこと、それでも動いた理由
調べれば調べるほど、「エンジニアは良さそうだ」という気持ちが強くなった。一方で、不安も同時に大きくなっていった。
プログラミングの経験がゼロだ。理系の知識もない。30代を目前にした未経験者が、本当に入れるのか。調べた情報と、自分の現実のギャップが気になった。
ただ、ある時点で気づいた。「自分にできるかどうか」を考えているうちは、永遠に動けないということだ。
やってみなければわからないことを、やる前に判断しようとしていた。完璧な確信が持てるまで待っていたら、何も変わらない。不安が0になることはない。だったら、不安を抱えたまま動くしかない。
そう思って、1ヶ月以内に「エンジニアを目指す」と決断した。
決断してから最初にやったこと
決断してすぐ、どうやってエンジニアになるかを調べ始めた。
独学、プログラミングスクール、専門学校。選択肢はいくつかあった。自分の状況を整理すると、お金がない、時間も限られている、自己管理に自信がないという条件があった。
その条件で選んだのが、夜間の専門学校と新聞奨学生の組み合わせだった。働きながら学費を賄えて、カリキュラムが体系的で、就職支援もある。自分の状況に一番合っていると判断した。
決断から行動までのスピードは、われながら早かったと思う。悩んでいる時間より、動いている時間の方が価値があると感じていた。
きっかけは「合理的な判断」でよかった
エンジニアを目指したきっかけを人に話すと、「プログラミングが好きだったんですか?」と聞かれることがある。
違う。好きでも嫌いでもなかった。触ったことすらなかった。
動機は合理的な判断だった。需要がある、収入が上がる可能性がある、長く続けられる。それだけだ。崇高な理由はなかった。
ただ今振り返ると、それで良かったと思っている。感情的な憧れだけで飛び込んでいたら、現実とのギャップに折れていたかもしれない。「これが合理的に正しい選択だ」という確信が、きつい時期を乗り越える支えになった部分があった。
エンジニアを目指す動機は、カッコよくなくていい。合理的な判断で十分だ。
まとめ:動機より、動くかどうかの方が大事
エンジニアを目指したきっかけは、将来性と需要性を調べた上での合理的な判断だった。感情でも憧れでもなかった。
ただ、どんな動機であれ、動いた人だけが変わる。きっかけの質より、動くかどうかの方がずっと大事だと思っている。

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