転職エージェントは、基本的に味方だ。でも、全員が純粋に求職者のことを考えているかというと、そうでもない。
1回目の転職活動のとき、エージェントから内定を早く受理するよう強く急かされた。「このままだと内定が取り消されるかもしれない」「他の候補者もいる」「早く決断した方があなたのためになる」。そういう言葉が続いた。
今思えば、あれはエージェント側の都合だった。冷静に判断できて良かったと思っている。
なぜエージェントは急かすのか
転職エージェントのビジネスモデルを理解しておくと、あの行動の理由がわかる。
エージェントは、求職者が企業に採用されて初めて報酬が発生する仕組みだ。しかも、内定を受理して入社が確定しないと、報酬にならない。つまり、求職者が「もう少し考えたい」「他の会社も見たい」と言うほど、エージェントにとっては不都合になる。
これはエージェントが悪いということではない。ビジネス上の構造として、そういうインセンティブが働くということだ。だから、担当者によっては「早く決めてほしい」という圧力がかかることがある。
知っておけば、冷静に対処できる。知らないまま流されると、自分が望んでいない選択をしてしまう可能性がある。
実際に言われたこと、感じたこと
1回目の転職活動のとき、1社から内定をもらった。
その直後から、担当エージェントの連絡が頻繁になった。「早めに受理の意思を伝えてほしい」「企業側も早く知りたがっている」「他にも候補者がいるので、のんびりしていると取り消しになる可能性がある」。
正直、焦った。内定が取り消されるという言葉は、初めての転職活動をしている自分には効いた。「早く決めないといけないのか」という気持ちになった。
ただ、当時並行して別のエージェントも使っていたので、そちらの担当者に相談した。「内定の返答期限は一般的に1〜2週間は猶予がある」「焦る必要はない」と言われて、少し落ち着くことができた。
複数のエージェントを使っていたから、比較できた。一方の担当者の言葉を客観的に見られた。もし1社だけだったら、そのまま流されていたかもしれない。
こういうときの正しい対処法
エージェントに急かされたとき、やってはいけないのは「焦って決断すること」だ。
内定の返答期限は、基本的に交渉できる。「もう少し時間をいただけますか」と伝えるだけで、1週間程度の延長に応じてもらえることが多い。それで内定が取り消されるケースは、ほぼない。
また、エージェントの言葉は「アドバイス」として受け取ることが大切だ。最終的な判断は自分がする。エージェントは選択肢を提示してくれる存在であって、決断を代わりにしてくれる存在ではない。
もし担当者との相性が悪いと感じたら、担当者の変更を申し出ることもできる。それが難しければ、別のエージェントに切り替えるのも選択肢だ。
エージェントとの付き合い方で大切なこと
エージェントを否定したいわけではない。実際、転職活動でエージェントのサポートに助けられたことも多かった。
大切なのは、エージェントを「使う側」の意識を持つことだ。エージェントに使われるのではなく、自分のキャリアのために活用する道具として考える。
そのために有効なのが、複数のエージェントを併用することだ。1社の担当者の言葉に引っ張られすぎず、比較しながら判断できる。強引な担当者がいても、別の視点で冷静に考えられる。
転職活動は、人生の大きな決断だ。その決断を急かされて、後悔する必要はどこにもない。
まとめ:エージェントは味方だが、全部信じなくていい
転職エージェントは、うまく使えば強力な味方になる。でも、担当者によっては自分の都合で動くこともある。
急かされても焦らない。最終判断は自分がする。それだけ意識しておけば、エージェントとの付き合いはずっとうまくいく。

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