エンジニア4〜5年目のとき、初めてチームリーダーを任された。
メンバーは2〜3人。小さなチームだ。「それくらいなら大丈夫だろう」と思っていた。でも、実際にやってみると、まったく勝手が違った。
技術的な仕事はなんとかなる。でもリーダーとしての仕事が、何をすればいいのかわからない。そんな状態で、しばらくの間もがき続けた。
リーダーになって最初に感じた違和感
リーダーを任されるまで、自分の仕事は明確だった。担当タスクをこなして、わからないことを調べて、コードを書く。それだけだった。
でも、リーダーになった途端に「自分の仕事」の定義が曖昧になった。
メンバーに何をどう頼めばいいかわからない。タスクの粒度がどのくらいが適切かわからない。進捗をどう確認すればいいかわからない。技術的な判断を求められても、自分の技術力に自信がないから答えに詰まる。
一番困ったのは、「指示を出す」という行為そのものに慣れていなかったことだ。自分でやった方が早い。でもそれではリーダーの意味がない。かといって、どう振り分ければメンバーが動きやすいかもわからない。
最初の数週間は、リーダーなのか一プレイヤーなのか、自分でもよくわからない状態だった。
試行錯誤した日々
正直、うまくできた記憶があまりない。
最初はとにかく自分でやりすぎた。メンバーに振るより自分でやった方が確実だという感覚があって、気づけば自分だけが忙しい状態になっていた。メンバーが暇で、リーダーが一人でパンクしかけている。それはリーダーの仕事ではないと、後から気づいた。
次に意識したのは、タスクを細かく分解して渡すことだった。「これをやっておいて」という曖昧な指示ではなく、「この画面のこの部分を、この仕様に合わせて修正してほしい」というレベルまで落とし込む。最初は時間がかかったが、メンバーが動きやすくなった。
進捗確認も、毎朝短く話す時間を作るようにした。長い会議ではなく、「今日何をやるか」「詰まっていることはないか」を確認するだけ。それだけで、問題の把握が早くなった。
完璧ではなかった。でも、試行錯誤しているうちに、少しずつ「リーダーとしての動き方」が自分なりに見えてきた。
今振り返って思う、リーダーの本質
あの頃の自分に伝えるとしたら、「リーダーは全部できなくていい」ということだ。
技術力で引っ張れなくてもいい。完璧な指示が出せなくてもいい。大切なのは、チームが動きやすい状態を作ることだ。メンバーが詰まっていたら早めに気づいてあげる。タスクの優先順位を整理する。誰が何をやっているかを把握しておく。それだけで、チームは動く。
リーダーになりたての頃、「自分は技術力がないからリーダーに向いていない」と思っていた。でも実際は、技術力よりも「気を配れるかどうか」の方がよっぽど大事だった。
うまくできなくて当たり前だ。最初からうまくできるリーダーなんて、たぶんいない。試行錯誤しながら、自分なりのやり方を見つけていくしかない。
まとめ:戸惑いながらでも、やってみるしかない
初めてのリーダー経験は、戸惑いの連続だった。メンバーへの指示の仕方も、進捗の確認の仕方も、最初は何もわからなかった。
それでも、試行錯誤しながら続けたことで、少しずつ形になっていった。完璧じゃなくていい。動きながら覚えるしかない経験が、確実にある。


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